お久しぶりです。
帰国して2週間経ち生活も落ち着いてきました。
2週間前にあの地獄にいたと思うと、どれだけ京都の気温と湿度が高かろうが今の生活は天国に感じます😇
皆様、温かい労いの言葉をかけていただき本当にありがとうございます!!
「楽しかった?」と聞いて下さる度に苦虫を噛み潰したような顔をしてると思うので(笑)書かせてください。
結論から言うと「日本に帰りたい」と思った渡航は人生で初めてです。
行って良かった!挑戦して良かった!と心から思っていますが、同時に本当に苦しかった、、、です。笑
旅行気分で浮かれてたのはマドリードの最初2日くらいで、後は未知のレースの恐怖に追い込まれてました😨
毎晩オブスタの前で立ち尽くす夢やリタイアする夢を見て寝汗びっしょり💦
なぜ追い込まれていたかと言うと、、、
出国前は「最悪、障害物クリア出来なかったらペナルティ受けてトレラン50km頑張ろう」と思っていたんです。
スパルタンレースには一度しか挑戦できない種目(失敗したら即ペナルティ、吊り輪とか)、何度でも挑戦できる種目(できなければペナルティ、鉄球運ぶやつとか)と、必須種目と言われるペナルティが用意されていない種目があります。
日本のレースだと必須種目はWallとかバケツキャリーみたいなパワー系だったんです。
パワー系はいけるので、苦手なぶら下がり系はペナルティ覚悟で頑張る予定でした。
Andorraでは、、、
エイプハンガーとか握力系が必須種目にあったんです!女性用のハンデの踏み板(赤い板)無しの2mの壁も2回、山の中で登場!越えないと進めない必須種目。
↑エイプハンガー。スパルタン公式から
必須種目は、「落下→列の最後尾に並び直してやり直し」を何回も出来るまでやります💦💦
順番待ちで並んでる間、他の参加者の方と「僕は5回目」「私は4回目」とか話しながら😂
やればやるほど削がれていく握力・前腕。
そして何より握力系は出来ないものは出来ない!!!笑
特に30km超えてからは体力がかなり消耗しているので、指先でぶら下がれても脚が攣って上がらない💦
幸い私は判定員の方のアドバイス貰いながら、、、攣った身体の痛みで半泣きで叫びながら、、、何度かやってクリアできましたが、
クリア出来なかった人がその後どうなったのか最後まで分かりませんでした。
「1週間帰国ずらして世界大会まで来たのに、あっさり前半戦で必須種目できずリタイアしたらどうしよう😰」
の恐怖が寝ても醒めても襲ってきました。
かと言って握力・前腕は3週間やそこらで大きく変化しないので1本目のレースの疲労回復に努めるのがやっと。
攻めたトレーニングはできず更に焦って悩む。というループに陥っていました。
世界大会終わってからは脚の痛みで観光どころではなく、家のベッドで寝る日を切望していました🛏️笑
幸いMorzine🇫🇷の世界大会は必須種目はパワー系だけだったのでどうにかなりましたが、
Andorra🇦🇩で味わった「必須種目を前に攣った体で立ち尽くす悪夢の時間」は今でも毎日鮮明に蘇ってきます。
あと、Andorra🇦🇩では30km超えた2週目からの高地でのエイドでは「高地に運べる水の量は限られるので、もう水は売り切れた」と言われ途中から水が飲めず、空になったフラスクの最後の一滴を絞り出して水を渇望しながらトレランする、、ちょっとした絶望を味わいました🏔️
ここまで精神的にも肉体的にも追い込まれた事は未だかつてなかったので貴重な経験になりました。
Andorraのレースの2周目はずっと進撃の巨人が頭に浮かんでました。
↓
心も体も蝕まれ徹底的に自由は奪われ自分自身をも失う
こんなことになるなんて知っていれば誰も行かないだろう
でも皆「何か」に背中を押されて地獄に足を突っ込むんだ
鎖を体に巻き付けたり、サンドバッグ、砂利バケツ、レンガを担いで走りながら、このフレーズを思い浮かべてました。笑
何やかんや書きましたが、、、
ありがとう、スパルタンultra💕
甘い考えを叩き直してもらった気分です。